茶園原の上、船上山展望台から山を見上げる。船の形をした、実に奇妙で印象的な山である。最初に出迎えてくれたのは、ツリガネニンジン(キキョウ科)。
今の季節はキキョウ科の花達が咲き誇っています。
船上山山頂台地から少し下って、さっき見上げた岩場に立った(千丈のぞきである)。高度感に足がすくみながら、千丈滝と屏風岩を眺める。
左が雄滝、右が雌滝。 ここからの眺めは、やっぱり紅葉の季節が一番。 来月、又来なければ・・・
山頂台地にはキンミズヒキ(金水引・バラ科)が群生しています。これほどの群生は見た事がありません。(写真をクリックしてみてね)
斑点の無いヤマジノホトトギスが咲いてましたが、隣のつぼみも、やっぱり同じ花になるんでしょうか?
船上山から勝田ヶ山への縦走路は、キンミズヒキとヤマジノホトトギスの宝庫ですね。
青色がまぶしい
キキョウ(桔梗)が咲いていました。自然界ではこんな青色は珍しいですね。背丈も低くて20cm位。普通は1m位なのに、風が強い山頂台地だからでしょうか?
ツリバナ(ニシキギ科)も見かけましたが、赤い実が写真以上に綺麗ですよ。左にぼやけて見えている実はこれから開くようです。
こんな山の上によくぞ創った、立派な船上神社。 初詣に皆さんどうやって、お参りするんでしょうか? 長靴、カンジキ、アイゼン、スキー??
どう考えても1時間は掛かりますから、氏子さん達は足腰が丈夫になるでしょうね (^_^)
隣には、船上神社の大スギ。 神社拝殿の左側を通って、縦走路に入って行きます。
縦走路には点々とアスナロが植えてありますが、ヒノキより葉幅が広く・丸くて余り見慣れていないので、なぜか造り物に見えてしまうんです。(私だけか?)
地面にはツルアリドオシの赤い実。おへそが二つある可愛い奴なんです。なぜおへそが二つあるかと言うと、二つの花から一つの実ができるからなんですよ。
7月7日のページを参照
ツル性植物のツルリンドウ(リンドウ科)。 右は初めて見た、ミニバナナみたいなツチアケビ(土木通)の果実(ラン科)。高さは50cm位、チョット気持ち悪い感じ。。。
ガスに煙る縦走路は、自然のままのブナ林と相俟って幻想的です。 注意して見ないと中々巡り会えないアケボノシュスラン(ラン科)。
花の色を朝の空にたとえているんですが、はにかみ屋さんなのでしょうね。
ツルニンジン(キキョウ科)は、つる性の植物で根が朝鮮人参のように太いことからニンジンの名があります。
船上神社と天王屋敷分岐の中間点の目印にしていた二本の大ブナは、片方が枯れて倒れていました。これも自然の摂理の一部分なんですね。
天王屋敷分岐を少し右に行った所に、大山で一番大きい(日本最大級)ブナの木(周囲4.8m)が有りますが,
ほとんど枯れていて近い将来、倒れる運命でしょうから、見たい人は早めに行って下さい。 確かな(?)うわさでは、二の沢付近でこれより大きなブナの木が見つかったそうです。
赤い実を二つ。左はオオカメノキ(ムシカリ)の実、本当はガマズミの実と区別が付かないんです。どなたか教えて下さい。
右はヤマボウシの実 ⇒ 食べてみましたが、まだ甘さが足りませんでした (>_<)
キセルの雁首に似ているガンクビソウ(キク科)。 アキノキリンソウ(キク科)は満開です。
勝田ヶ山には標識が無いので、どこが山頂だか分かりません。頂上稜線を注意して歩かないと行き過ぎてしまいますよー 多分、写真の所が一番高そうなので山頂でしょう (^o^)
山頂の手前で2年振りに「マムシちゃん」に出会いました。大きな蛙を飲み込まんとするところでしたが、食欲より人間の方が怖かったらしく、写真を撮る暇も与えずに逃げてしまいました。
蛙は絶命してましたから、マムシちゃんは後でゆっくり食事にありついたのでしょう。 リンドウも沢山咲いていました。
右の甲川(きのえがわ)に下る分岐。藪こぎ・急坂ですから2〜3回は滑って転ぶ覚悟が必要です (^^ゞ
2001.12.2 を参照
気の早いモミジの葉が一枚・・・おいおい!今から紅葉して、どうするの? どの世界にも目立ちたがり屋がいるもんです(笑)
甲ヶ山山頂手前の岩稜を行く登山者(地元から来られたMさん。写真を送りますから連絡下さい) 写真をクリック ⇒ きっと私もこんなヘッピリ腰だったでしょう(笑)
甲ヶ山山頂にも標識は有りません。生憎のガスの為、展望はゼロですが、ここからの大山北壁・東壁は絶景ですよ。
山頂にはキュウシュウコゴメグサ(ゴマノハグサ科)が、まだ沢山咲いていました。
そして念願の
イワショウブ(ユリ科)と、ご対面!! 大山山系では、ここの岩場にしか咲いていないらしいので、
蒸し暑いガスの中を3時間半頑張った甲斐がありました。ここまで来る人は少ないので、これからも生き永らえてくれるでしょう。(写真をクリックすると、少しアップの写真になります)
この花に出会えただけで満足の山行でした。
今日会った草花達に感謝・・・